敏感肌とアレルギー肌について
ヘアカラー、白髪染めなどを提供している福岡市城南区片江にあるヘアカラー専門の美容室美容院「頭皮健康&カラーサロンmegumi」では、肌・頭皮のかゆみ、頭皮の赤みなどのお悩み心配事をご相談を多数いただいております。そこで、今回は「敏感肌とアレルギー肌」をテーマにお伝え出来たらと思います。最後までぜひご覧ください。
硫酸(りゅうさん)系洗浄剤で肌に起こるアレルギー
炎症を起こしやすい肌には2タイプあります。
紫外線、化粧品、洗剤、温度・湿度の変化など、外部からの刺激に反応する「敏感肌」と、ダニ、カビ、金属、化粧品、花粉など、アレルゲンに反応する「アレルギー肌」です。
いずれにしても、炎症を起こしやすい肌はバリア機能が弱まっています。
肌のバリア機能が低下しているということは、紫外線、アレルゲン、微生物など、外界の刺激を受けやすい状態になっているということです。
刺激によって皮膚内部で活性酸素が発生すると非アレルギー性反応が起こり、また、ランゲルハンス細胞で抗原が提示されるとアレルギー性反応が起こり、肌トラブルに直結してしまいます。
皮膚のバリア機能を低下させてしまうのは、これまでも説明してきたように硫酸系やスルホン酸系のシャンプーです。
本来皮膚は、角質細胞の中にある天然保湿因子(NMF)やセラミド(細胞間脂質)などによりバリア機能が働いており、外からの物質の侵入や水分の蒸発による皮膚の乾燥を防いでいます。しかし、硫酸系洗浄剤を使うことで皮膚はタンパク変性を起こし、皮膚のバリア機能が弱まってしまいます。すると、外からの異物や刺激が容易に皮膚の中に侵入しやすくなるというわけです。
アトピー性皮膚炎と並び、近年、多くの人を悩ませている花粉症もアレルギー性反応のひとつです。
花粉症を引き起こすアレルゲンであるスギ花粉などは、目や鼻の料膜から侵入します。
硫酸系のシャンプーを使えば、肌のバリア機能は低下するわけですから、同時に目や鼻の粘膜のバリア機能も弱まっていると考えられます。
花粉症で目や鼻がかゆかったり、むずむずしたりすると、少しでも早くシャワーを浴びてさっぱりしたいと思うものですが、そこで硫酸系シャンプーを使えば元の木阿弥(もくあむ)。さっぱりするのと同時に肌のバリア機能をいっそう低下させ、ますます花粉が侵入しやすい状態をつくっているということになるのです。
それが証拠に、お酢系のシャンプーを長年使用している人のなかに、花粉症やアレルギー肌の人は極端に少ないのです。実際、お酢系シャンプーを使うことによって肌のバリア機能が低下することなく、しっかりと構築されているからです。
アレルゲンは皮膚から入る
肌アレルギーだけでなく、バリア機能が低下した皮膚から加水分解コムギが浸透してアレルギー性皮膚炎を発症し、パンやうどんなどの小麦食品を食べると食品アレルギーを発症した例もあります。多くの人が食物アレルギーは口から摂取し、引き起こされると思っていましたが、アレルゲンは胃や腸からではなく、皮膚から取り込まれていることを広く知ることになりました。
この加水分解コムギがアレルギー症状の引き金となった事件は、副作用がなく安全であるはずの化粧品を使って重篤な全身アレルギー(食品アレルギー)を発症したのですから、化粧品を毎日使う女性たちを不安にさせました。しかし、皮膚のバリア機能の個人差によって、すべての人に発症するということはありませんでした。
このことから、やはり私たちは「硫酸系洗浄剤による間違った洗う。により、肌のバリア機能は崩壊する」「全身で起こる食品アレルギーも、発症(抗体産生)は肌から」ということを改めて知ることとなりました。
アレルギーは私たちにとって恐ろしい側面をもっています。とはいえアレルギーは現代先進国に暮らす私たちのような人間にだけ起こるものです。東南アジアの水上生浪者ベアフリカの大地に暮らす原住民など、私たちからすれば劣悪な生活環境で暮らす人たちには起こりません。
何故でしょうか。ギョウ虫、回虫、サナダ虫などの寄生虫の存在も影響しているかもしれません。
しかし最大の原因は、私たち先進国で暮らす現代人が、清潔になりすぎたことです。
手、顔、髪、そして全身を硫酸系洗浄剤で洗い続けたことにより、肌のバリア機能が破壊され、アレルゲンが体内に侵入しやすくなっているからです。
さまざまな肌トラブルやアレルギー性反応は、以下の3つのステップによって発症します。その出発点は、やはり洗う、なのです。
- ● 硫酸系洗浄剤を使って、毎日間違った”洗う”により、肌の角質層(バリア層)が破壊
- ● 角質層(バリア層)が傷つくことで、さまざまな外的因子が侵入
- ● 有害な外的因子が肌トラブル・アレルギーを引き起こす
硫酸系洗浄剤を使って間違った洗う、を続ければ、正しい保湿や保護を行ったとしても、肌トラブルやアレルギーが継続的に引き起こされるのです。
アミノ酸系洗浄剤もアレルゲン?
耳なじみのいいアミノ酸系洗浄剤も、アレルゲンの可能性があるのではないか。アミノ酸系洗浄剤は肌にやさしいというイメージがありますが、アミノ酸は人体の構成成分のひとつです。皮膚に含まれるアミノ酸と同じアミノ酸を使用しているために、肌や頭皮に吸着しやすい危険性があります。吸着すれば、皮膚は炎症やかゆみを引き起こすこともあります。
アミノ酸系洗浄剤もアレルゲンのひとつであるアメリカ油化学会の学術誌「JournalofSurfactantsandDetergents」(2016年3月号)に掲載されました。アミノ酸系のなかのグルタミン酸系、アラニン系、グリシン系の3つは、硫酸系洗浄剤よりもさらに強い刺激があることがわかったのです。
アミノ酸系洗浄剤を使ったシャンプーは髪や肌への刺激が少なく、コンディショニング効果が高いと思われています。そのため、市販されているアミノ酸系シャンプーは、肌にやさしいシャンプーというイメージが定着してしまっています。ところがアミノ酸系シャンプーは、肌のバリア機能を破壊することがはっきりしました。
アミノ酸系シャンプーは、その性能上、泡立ちが悪く洗浄効果が低いという問題点があります。これをカバーするために、刺激のある硫酸系洗浄剤を配合したり、数種のアミノ酸洗浄剤を大量に配合したりしているものも少なくありません。アミノ酸は、肌や髪に残りやすい性質があることから、大量に使用することはもってのほか。ましてや、硫酸系シャンプーよりも刺激が強いことがはっきりしました。
結局、肌や頭皮への刺激が少なく、泡立ちや洗浄力もよい洗浄剤は、お酢系洗浄剤以外にはないのです。
非アレルギー性肌トラブル―シミ・シワの予防法
アレルギー性肌トラブルの代表が、アトピー性皮膚炎や花粉症などの肌の炎症、かゆみとすると、非アレルギー性肌トラブルの代表は、シミ・シワといえるでしょう。
シミ・シワは、紫外線による慢性的な光老化が主な原因と考えられます。肌にダメージを与える紫外線には、UVA(紫外線A波=生活紫外線)とUVB(紫外線B波=レジャー紫外線)があります。_UVAは、地表に届く全紫外線のうち8%以上を占めるといわれています。それ自体のエネルギーは弱いものの、波長が長く表皮だけでなく肌の奥の真皮にまで届きます。直接的なDNA損傷ではなく、主に活性酸素による損傷を起こし、慢性的にシミ・
ワ・光老化の原因となります。UVBは全紫外線の5%ほどといわれ、主に肌表面で吸収されて真皮層まで達する
ことはあまりありません。しかし、UVAより強いエネルギーをもっているため、表皮に大きな影響を与え、DNA損傷を引き起こします。肌が赤くなるサンバーンやメラニン色素が沈着して褐色になるサンタンを引き起こし、シミ・シワ・ソバカスの原因になります。
このような紫外線の怖さを知ると、UVケアを怠るわけにはいかなくなります。通年使うことを考えると、紫外線防御効果が高く、肌へのやさしさも兼ね備えたものを選ばなくてはなりません。
市販の日焼け止めのほとんどは、肌への刺激が強い「紫外線吸収剤」が配合されています。紫外線吸収剤は、一旦紫外線を皮膚内に入れ、それを熱エネルギーに変換して紫外線をカットします。
そのため、光接触皮膚炎を起こすということがあります。
このことは、ほとんどの化粧品メーカーは知っています。ハワイでは、サンゴ礁を死滅させるという理由で紫外線吸収剤の使用は禁止されました。
これに対して私は、肌への刺激が強い紫外線吸収剤は一切使わず、肌に負担をかけない「紫外線散乱剤」だけを使って、高いUVカット機能を実現しています。
紫外線吸収剤を使ったUVケア剤にありがちな重さもありませんし、朝一度の使用で塗り替えの必要もありません。もちろん、アレルギー肌や炎症肌の人、子どもでも安心して使うことができます。
多くのメーカーは、紫外線散乱剤に肌刺激がないことを知りつつも、高いUV値が出せない、散乱剤だけでは白浮きするなどの理由から、紫外線吸収剤の使用をやめようとはしません。
多くの人が気軽に選びがちな日焼けめですが、きちんと成分をチェックしないと、重大な肌トラブルの原因になることを知っておいてほしいと思います。
そもそも健康な肌には、本来、次のような紫外線に対する防御機能が備わっています。
①紫外線を吸収するタンパク質やアミノ酸を含む
②角質層の形成3角質層を中心に存在するウロカニン酸(紫外線吸収剤)の生成
③活性酸素除去酵素であるSOD酵素やカタラーゼの生成
④メラノサイトによるメラニンの生成
肌が本来もっているこれらの機能が働き、紫外線を防御するのです。
しかし、この防御機能を硫酸系洗浄剤で破壊していては、まったく意味がありません。
シミ・シワ対策としては、
①お酢系洗浄剤で洗うことによって、本来もっている肌の紫外線防御機能を壊さないこと
②たっぷり保湿して肌の水分を補給し、肌バリアを強固に保つこと
③紫外線散乱剤で肌を保護し、紫外線を安全にブロックすることで肌への侵入を阻止すること
などが重要です。
ニキビの予防と対策は、やさしい洗顔とたっぷり保湿
どんなに健康な肌でも、ニキビができる要因を必ず有しています。
ニキビの原因となるのは「アクネ菌」という皮膚常在菌です。これはすべての人の
皮膚に住み着いており、何も特別な細菌というわけではありません。ですから、だれでもちょっとしたきっかけでニキビができる可能性が潜んでいるというわけです。
このアクネ菌は、皮脂を好んで空気を嫌う特徴をもっています。毛穴が塞がれてそこに皮脂が詰まると、皮脂をエサとするアクネ菌が繁殖して炎症を起こします。つまりニキビは、皮脂の蓄積、菌の繁殖による毛穴の詰まりから発生し、皮脂成分の変質、炎症へと発展していきます。そのため、最初のステップである皮脂の蓄積を防ぐことが、ニキビの予防・ケアでは最も重要となります。
ニキビが発生する原因は、
- クレンジング・洗顔不足
- 精神的ストレス
- 睡眠不足
- 環境(高温・多湿など)
- 偏食・過食(脂肪分・糖分の摂りすぎ)
- 便秘
などがありますが、いちばんの原因は①のクレンジング・洗顔不足による皮脂の蓄積や菌の繁殖による毛穴の詰まりです。そこから皮脂成分が変質し、炎症へと発展するのです。したがって、最初のステップである皮脂の蓄積を防ぐことが、ニキビの予防・ケアでは最も重要となります。
皮脂の蓄積を防ぐために必要なことは「殺菌」ではなく適切な「洗浄」です。
なお適切な洗浄には必要な皮脂を除去しすぎない、ということも含まれます。
皮脂を除去しすぎると、必要なうるおいまで洗い流し肌を乾燥させてしまいます。
すると、肌は皮脂をより過剰に分泌しようとして、過剰な皮脂がまた毛穴に詰まる……という悪循環を招くからです。
ニキビはどのように進行していくかについて説明しましょう。ニキビの進行状況は色で表すことができます。
クレンジングや洗顔不足などで毛穴が塞がれると、そこに皮脂が詰まって、アクネ菌が繁殖し始めます。
これが初期段階で、毛穴が閉じた状態で、固まった皮脂が白ぽく見えるため「白ニキビ」といわれます。
この初期段階から、毛穴が開いて皮脂が空気にさらされて酸化すると黒くなりこれが「黒ニキビ」です。
さらに進行して炎症を起こすと「赤ニキビ」になります。この状態になるとてもニキビ跡が残ったり、色素沈着してシミになったりする確率が高まります。
赤ニキビの炎症を放置すると、化膿して膿がたまった状態になります。これは「黄ニキビ」ともいわれます。この段階まで来ると皮膚の組織は大きく損傷され、ほぼ確実にニキビ跡が残ることになります。
ニキビを防ぐためには、次の2つのステップが重要です。
- 液晶クレンジングでメイクをやさしく落とし、ラウレス-3酢酸アミノ酸のシャンプー、
または石けんで洗うことによって、毛穴を詰まらせない、老化角質を取り除く、皮脂を取りすぎないこと
- たっぷり保湿することによって、乾燥が原因で起こる余分な皮脂の分泌を防ぐこと
ニキビ対策には、毛穴を詰まらせないことと適切な皮脂の除去が欠かせません。
そのために、ステップリの正しい洗浄が最も重要なこととなります。正しい洗顔をしたとしても、刺激のある硫酸系やグルタミン酸などのアミノ酸シャンプーを使用しては意味がありません。角質層が破壊され、シミ・シワを引き起こすインターロイキン-1a(IL-1a)、アレルギーを引き起こすインターロイキン-4(IL-4)などを生成してしまいます。
ラウレス-3酢酸アミノ酸のシャンプーと、カチオン界面活性剤を中和し刺激を取り除いたトリートメントを使い、刺激のない液晶クレンジングで肌をこすらないようにメイクを落とすことが重要なのです。そして酢酸系、石けん系フォームの泡で洗い、皮脂を取りすぎないようにしながら老化角質を取り除き、毛穴を詰まらせないように気をつけることです。
このステップDの正しい洗顔を実行したうえで、洗顔後の乾燥によって起こる余分な皮脂の分泌を防ぐために、ステップ3のたっぷり保湿することがとても重要となってくるのです。
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<引用元>
現在、インターネットなどにはアレルギー疾患に関する膨大な情報があふれており、この中から適切な情報を選択することが困難となっています。
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・関節リウマチや、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎(花粉症)、食物アレルギー等のアレルギー系疾患に関する厚生労働省の対策や関連情報等
・ 厚生労働省の補助事業「一般社団法人日本アレルギー学会が運営するサイト」アレルギー疾患に関する適切な情報を知れます!
・消費者庁ウェブサイト「毛染めによるアレルギーに御注意!」の喚起ページ
・藤田医科大学 ばんたね病院 総合アレルギー科「アレルギーでお困りの皆様へ」
・一般社団法人日本化粧品検定協会 Japan Cosmetic Licensing Association (JCLA)